コーヒーの品種

コーヒーの品種には120種類以上確認されていますが、アラビカ種とロブスタ種(カネフォラ種)がほとんど。アラビカ種は、ロブスタ種より少し多く栽培されており、風味豊かなコーヒーとして親しまれています。
さらにアラビカ種には、ブルボンやティピカ、ゲイシャなどの品種があります。
その土地の土壌にあったものや、品質の高いものを育てたいという方針などに基づいて品種が選定され、コーヒーの木が栽培されています。
私自身、コーヒー豆やコーヒー生豆(焙煎していないコーヒーの種)は毎日のように見ていますが、コーヒーの木を見たり観察することはあまりありません。たまに訪れるコーヒー農園などで観察する程度です。
現在、当店のスタッフの佐藤が台湾のコーヒー農園に滞在しており、その農園で栽培されている3つの品種についてレポートを書いてくれましたので抜粋してご紹介します。
ゲイシャ(Geisha)
ゲイシャは、非常に特徴的な樹形を持つ品種で、枝の節間が長く実はまばらに付いています。1つの節に対して実の数は少なく、枝や葉がまばらで空間の多い印象です。枝自体も細く、見た目からして繊細さを感じ、育てるのが難しい品種だと感じています。
ゲイシャのコーヒーは、ジャスミンやベルガモット、ブラックティーのような華やかで複雑な香りを持つことが多く、スペシャルティコーヒーの中でも特に高く評価される品種です。

ティピカ(Typica)
ティピカは、ブルボンと共に古くから世界中で栽培されてきた伝統的な品種です。節間は短く、実は1つの節に複数の実がしっかりと付き、枝全体が実で埋まるような印象になります。収量はゲイシャと比べると多く、栽培しやすい品種と感じました。味わいはクリーンでバランスが良く、突出した個性はないものの、安定した品質を持っています。他の農園さんのお話を伺ったところ、ゲイシャよりもティピカのほうが好きという意見もありました。
ティピカの実は赤色に熟すものと黄色に熟すものがありますが、古峰農園のものは黄色に熟すものでした。

SL34
SL34は、ケニアのコーヒー研究所( Scott Agricultural Laboratories )で選抜された品種で、現在の古峰農園では試験的に数本植えられています。収穫するほどの量は無いそうです。また、今年中に伐採し接木をしてゲイシャを作る予定だそうです。なので、他の農園さんのSL34を見た感想をお伝えします。
節間はゲイシャとティピカの間くらいでした。チェリーはやや密に付きつつも詰まりすぎない印象です。台湾の土や環境はSL34に向いていると思います。ですので、他の農園さんはSL34を多く栽培しているように感じます。
枝の強さや樹形のバランスが良く、収量と品質の両立が可能な点が特徴。見た目としては、ティピカほど密集せず、ゲイシャほどまばらでもない、ちょうどよい間隔で実が付いています。
さらにSL34の大きな特徴として挙げられるのが、実のサイズです。現場で観察するとSL34は他の品種と比べて果実がやや大きく果肉も厚く、種(コーヒー豆)も比較的大きくなりやすいと思います。
風味の面では、ケニア産コーヒーにみられる明るくジューシーな酸味を持つことが多く、カシスやシトラスなどの香りもみられます。ゲイシャのような華やかさとは異なりますが、台湾のSL34は衝撃的な良い印象を持ちました。今後も非常に楽しみの品種だと思います。

実(コーヒーチェリー)の比較
ゲイシャ、ティピカ、SL34の実を並べた写真をご紹介します。SL34に比べるとゲイシャは細長く、ティピカとSL34の形は似ていますが、大きさは全く違いました。

続いて葉っぱの写真です。

ティピカの葉っぱの形は、ゲイシャと近いかなと思います。丸みがありボテッとした印象です。葉の色はゲイシャとSL34の中間の濃さに感じました。厚みもしっかりとあり、元気な葉っぱでした。
古峰農園のティピカの実の味は3種類の中で一番糖度が高い印象でした。酸味はほとんどなく甘みが強くとろみがあります。とろみのイメージは練乳に近いかなと個人的には思います。
SL34はゲイシャやティピカに比べると、葉っぱが細長いです。葉の色は一番薄いように感じました。また、厚みはあまり無く3種類のなかで一番薄かったです。葉の厚みと健康状態にはなにか関連はあるのでしょうか?
古峰農園のSL34の実はとてもさっぱりしていました。甘さはありますが、酸味も少しあります。さっぱりしたのはおそらく酸味があることでさっぱりしていたのかなと思います。
ゲイシャの葉は3種類の中で一番葉の色が濃く深い緑色をしていました。ゲイシャの木は繊細なイメージでしたが葉の厚みはあります。形はティピカとよく似ています。重ねるとほとんど同じでした。
古峰農園のゲイシャの実は3種類の中で一番酸味を感じました。といっても酸っぱいわけではなく甘さの中に酸味も感じ、華やかな風味を感じました。
コーヒーサクラ佐藤のnote(ブログ)より
台湾のコーヒー農園で暮らしてみたPart7 〜コーヒーチェリーのつき方〜
参考:World Coffee Research アラビカ種カタログ
投稿者プロフィール

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愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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