Coffee Value Assessment(CVA:コーヒーの評価)
SCA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)は、コーヒーのサプライチェーン全体で公平にコーヒーの価値を共有することを大切にしており、日本のスペシャルティコーヒー協会もその基準を参考に、コーヒーの評価がなされています。
2004年にSCAの評価システムが作られて以来、大きな改良がなされていませんでしたが、今回、新しい評価基準の大幅な見直しをすることになりました。Coffee Value Assessment(CVA)
4 つの区分に応じて評価することが特徴です。物的、感覚的記述、感情的、外部的要因の4つに区分されています。
物的評価: ここでは、コーヒー生豆の色や欠点、どれくらい水分があるか、大きさといった豆の特徴を調べます。この評価と、豆の味を評価する時の作業は別にし、お互いに影響しないようします。この方法は、まだ研究段階ですが、基本的な考え方は定まっています。
感覚的記述評価: コーヒーを飲んだときの香りや味、飲み終えた後の印象、酸味や甘みなど、コーヒーの味についての特徴を記録します。
感情的評価: ここでは、評価者がコーヒーをどう感じたか、どんな印象を持ったかについて、自分の感じたことを書きます。各項目9点満点で評価します。
SCA Coffee Value Assessment Affective Score Calculator
外部評価: この評価では、コーヒーが特別な価値を持つ理由になるような、情報や象徴的な特徴を記録します。例えば、コーヒーの産地や生産者に関する情報、コーヒーを作る方法、証明書や、コーヒーのストーリーなどです。外部評価もまだ研究中で、これから改良される予定です。
評価基準は詳細に定められています。その目次部分をご紹介します。
- 序章
1.1. カッピングの進化
1.1.1. 業界からの声
1.1.2. 感覚科学の進化
1.2. スペシャルティコーヒーの理解
属性に基づく - 価値評価:簡単な説明
2.1. 評価の使用
2.2. 感覚記述的と感情的を組み合わせて評価するか否か - 用語と定義
3.1. 一般的な用語
3.2. カッピング用語
3.3. 感覚用語
パート2: テストとメカニズム
- 生コーヒーの物的評価
4.1. 概要
4.2. 色
4.3. 欠陥
4.4. 水分の決定
4.5. 豆のサイズ - サンプル準備とカッピングの仕組み
5.1. サンプル準備
5.1.1. 焙煎
5.1.2. 重さと挽き具合(感情的評価)
5.1.3. 重さと挽き具合(感覚的記述評価)
5.2. カッピングのステップとセクション
5.3. 抽出とカッピングの仕組み - 用語と参照の定義
6.1. カッピングセクション
6.2. 嗅覚について
6.3. 味覚について
6.4. 酸度の用語
6.5. 口当たりの用語
パート3: 評価
- 感覚的記述的評価
7.1. 概要
7.2. 強度の評価
7.3. 記述の選択 - 感情的評価
8.1. 概要
8.2. 品質の印象
8.3. 欠陥と均一性
8.3.1. 欠陥
8.3.2. 均一性
8.4. カッピングスコア - その他の属性
9.1. 産地情報
9.2. 加工情報
9.3. グレーディング情報
9.4. サステイナビリティ認証
9.5. その他
パート4: 付録
- コーヒー価値評価に関する推奨事項
10.1. 経済的価値
10.2. 環境価値
10.3. 人的価値
10.4. 総合評価:ユーザー事例 - よくある質問
11.1. 一般
11.2. 移行期
11.3. アセスメントを使用するコスト
11.4. 評価の使用
11.5. スコアリング
付録
- コーヒー価値評価フォーム
12.1. 記述フォーム V.1
12.2. 感情形式 V.1
12.3. 組み合わせ形式 V.1
12.4. 外形属性 – アルファテスト - SCA/WCR/UC DAVIS フレーバーホイール
- 嗅覚に関する参考
投稿者プロフィール
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愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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