シティロースト
コーヒーは生のコーヒー豆を焙煎することで、魅惑的な味や香りが生まれます。焙煎というのは、熱を加えて煎ることで、その煎り具合で随分と味わいが変わります。
香りを強く出したり、甘みを出したり、コクを出したりと、同じコーヒー豆であっても煎り方で、全く味が変わってしまいます。共通して言えることは煎り方が深いと苦く、浅ければ酸味がでやすいこと。
そこで、豆の焙煎の進み具合によって呼び名をつけており、それがコーヒーの文化となっています。
良く耳にするのが、シティロースト、フルシティロースト。深煎り、中煎り。フレンチローストやダークロースト、ジャーマンローストなんていう呼び名もあります。
文化として、いろいろな呼び方があることは素晴らしいことですが、それでは消費者の方々は困ってしまいますね。
そこで、社団法人全日本コーヒー協会では、次のように定めています。
煎り具合は3種類に分類され、浅煎り、中煎り、深煎り。
ロースト名として浅煎りの順に、ライトロースト、シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンローストといった具合です。
焙煎の進行度合いは、時間や温度によっても測ることができますが、協会ではコーヒー煎り豆の明るさを基準としています。
白を100、黒を0とした明るさの基準値(L値といっています)で細かく規定されており、たとえば、フルシティローストはL値が16.5以上18.5未満。シティローストは18.5以上20.5未満となっています。
測定する場合は、粉を均一に粉砕して、その明るさを測定しますが、良く膨らんだ豆は明るくなりますし、豆の種類によっても黒くなりやすいものもあれば、なりにくいものもあるので、あくまでも煎り具合の目安として考えていただければよいのではないかと思います。
実際にL値を測定している業者は少なく、多くの自家焙煎店では職人的な感覚で煎り具合を決め、ロースト名をつけていることが多くなっています。
投稿者プロフィール
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愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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