コーヒー栽培栽培に適した地域の減少

地球の温暖化により、将来コーヒーの栽培に適した地域が減少すると言われ、ニュースや様々な記事に取り上げられています。

世界的なコーヒー研究機関であるWorld Coffee Researchが資金を提供し作成された論文では、2050年にアラビカ種コーヒーの生産に適している土地の50%ほどが適さなくなるというものです。

(論文:Multiclass Classification of Agro-Ecological Zones for Arabica Coffee: An Improved Understanding of the Impacts of Climate Change)

栽培適地と栽培地が分かりにくいため、図を作成してみました。

論文では10万農園の位置データベースを地理的に参照されたコーヒー農園やGoogle Earthの画像などから、コーヒー(アラビカ種)を栽培している地点が合計124,820ヶ所あり、それをもとに計算されているようです。

計算内容は専門的で理解できませんが、気候変動予測で使用されるいくつかのシナリオのうち、温室効果ガスの排出が比較的多く地球温暖化が進行するシナリオ(RCP 6.0)で推計されているようです。

この地点(ポイント)の気温や降水量の変化をもとにコーヒーの栽培に適している環境かどうかを調べています。面積については記載がありません。

一方、現在コーヒーが栽培されている面積についてはFAO(国際連合食糧農業機関)が毎年記録しています。今のところ、総栽培面積に大きな変化は見られません。

しかし、現実に収穫量が減っている農園などがあり、気候変動が原因と考えられています。

参考までに、FAOの記録によるコーヒー生豆の生産量と、栽培面積の推移は以下のグラフのようになっています。

FAOの統計データより集計
FAOの統計データより集計

投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。

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