劣化したコーヒー豆

コーヒー豆アップ

コーヒー豆は酸素や水分などに触れ、時間とともに劣化します。酸素のみが原因とではないのでコーヒーの酸化ではなく、劣化という表現がよいと思います。

通常、コーヒー豆に含まれている水分は数%以下なので腐ることはありませんが、劣化したコーヒー豆を使ってコーヒーを入れると、不快な匂いや不快な味がします。

劣化する原因としてコーヒーインストラクターの検定教本(全日本コーヒー協会公認)によると以下の5つとされています。

1 水分
コーヒー豆は非常に水分を吸収しやすく、また水分が劣化速度あたえる影響は非常に大きいとあります。

2 酸素
空気中にある酸素濃度を限りなく0%に近づけることで酸素による劣化速度を遅らせることができます。1%以下であれば大きく劣化を防げますが、5%を超えてしまえば劣化速度に大差はないとあります。当店のコーヒー豆のパッケージを一度開封したら、その後は酸素による劣化を止めることは難しいと思います。

3 光
紫外線がコーヒーの風味に影響を与えるとあり、直射日光や蛍光灯の光を避けると風味が長持ちします。

4 温度
保存温度が高いと劣化しやすくなります。愛知県内のある企業が行った研究によると、保存温度が10℃下がれば劣化速度は2分の1になるようです。(アレニウスの式)

5 コーヒー豆か粉か
コーヒー豆のほうが劣化しにくくなります。ただし、コーヒーの粉が均一でないと、美味しくコーヒーを入れることが難しくなります。


手軽にできる対策として、光を通さない密閉できる容器に保存することをお勧めします。個人差がありますが、粉で常温保存すれば1ヶ月程度は味の劣化を感じることは少ないと思います。

当店で使用しているコーヒー豆袋は、遮光性があり、酸素透過度、水蒸気透過度が低い素材を使用しています。
水蒸気透過度:0.6g/㎡・day、酸素透過度:0.7cc/㎡・day・atm(包装資材提供値)

焙煎後、その日のうちに密封し、袋の最上部から酸素を優先的に追い出すようにしています。(逆流しない構造です)

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投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。

劣化したコーヒー豆” に対して2件のコメントがあります。

  1. 和田 修 より:

     いつもおいしいコーヒーをありがとうございます。
     じゅうばこの隅をつつくようで申し訳ありませんが、次の表記のところ、どちらかが酸素でどちらかが水蒸気だと思います。両方とも酸素でしたので、訂正していただければありがたいかと。

    >当店で使用しているコーヒー豆袋は、遮光性があり、酸素透過度、水蒸気透過度が低い素材を使用しています。
    >酸素透過度:0.6g/㎡・day、酸素透過度:0.7cc/㎡・day・atm(包装資材提供値)

    1. 大西 文明 より:

      こちらこそ、いつもご利用ありがとうございます。また、誤字のご指摘ありがとうございます。早速修正しました。今後ともよろしくお願いいたします~~

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