タイのコーヒー文化

タイはコーヒーの生産国として、年々生産量が伸びています。
しかし、世界中の様々な国のコーヒーが飲める日本で、あまりタイのコーヒーを見かけることはなく、タイで生産されたコーヒーは、多くが国内でコーヒーが消費されているようです。
タイでコーヒー栽培が盛んになったのは、現在の国王のお母様が、タイ北部でコーヒー栽培を奨励し、財団を作ったことが大きな要因と思われます。近年になり、タイの経済が発展するのに合わせるように、コーヒー文化も発展しています。
ドイ・トゥン、ドイ・チャンというブランドが有名です。(ドイというのは山、トゥンというのは旗、チャンは象という意味)
日本のコーヒー栽培のスペシャリストもタイコーヒーの品質向上のため、現地でアドバイスがなされており、私の知り合いも2003年ごろよりコーヒー栽培をするための費用を援助しています。
今後、もっと発展していくのではないかと期待してます。


また、消費国としてのタイでは、様々な飲み方がなされています。
マレーシア発祥のkopiというスタイルのコーヒーは、古くから飲まれ、現在も多くの店で提供されています。独自の深煎りのコーヒーをネルで漉して淹れ、ほとんどは砂糖とミルク(コンデンスミルク)が最初から入っています。


EA-SE

写真は、バンコクでは老舗のコーヒー店。ホットコーヒーが20バーツ(70円税込)で提供されています。案内していただいたタイ人に60年前から営業していると聞き、カップにも60とかいてありますが、看板にはsince1927とも書いてあり、よく分かりませんが、とにかくかなり古くから営業しているようです。
他にも、街には多くの屋台がありコーヒーがこのようなスタイルで提供されています。
最近は、エスプレッソマシンがかなり普及し、コンビニや、屋台、多くのカフェでエスプレッソマシンによるコーヒーが提供されています。

Cafe Dexter

このお店は、路地裏の店ですが、店内の作りも食事メニューも大変おしゃれに感じました。ここはエスプレッソマシンを使ってホットコーヒーを淹れます。
アメリカーノや、ロングブラックというオーストラリアスタイルのコーヒーで、1杯90バーツ(約310円税込)
そして、まだごく少数ですが最近日本でも流行しつつあるサードウェーブといわれるサンフランシスコ発祥のカフェ文化を取り入れたお店もあります。

アートセンター

このお店では、1杯ずつ丁寧にハンドドリップしています。美味しいコーヒーで、大変賑わっています。

タイのスターバックス

もちろん、アメリカのスターバックスや、イギリスのコスタコーヒー、タイも含め、多くのチェーン店が出店し、日本のUCCも例外ではありません。

タイのUCC

自家焙煎コーヒー店もあり、煎りたてのコーヒー豆を販売しているお店もあります。

タイ自家焙煎

美味しいコーヒーとともに、美味しいケーキをいただけるカフェもあります。ここは、お勧めです。バンコク市内北部のヴィクトリーモニュメントを西に歩いて10分ほどの「Cafe de Norasingha」というお店。 以前王宮として使われていたパヤタイパレスという建物の一角にありますので、雰囲気も抜群。ケーキは甘すぎることなく、コーヒー1杯45バーツ(約160円税込)という非常にリーズナブルなお値段。

Cafe de Norasingha

デパートに行けば、たくさんの家庭用エスプレッソマシンが並んでいます。

エスプレッソマシン

コーヒー豆の種類はタイ産が多く、国外のコーヒーを飲めるカフェは少ないですが、コーヒーの飲み方に関しては、非常に多様性のあるコーヒー文化をもった国だと思いました。
そして、今回の旅行で強く感じたのは、若い人たちが元気なこと。
タイには、5年前と10年程前に行ったことがありますが、以前と比べると明らかに元気な国になっていると感じ、今後もとても楽しみです。

投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。

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