台湾コーヒー限定販売(終了しました)

以前よりお付き合いのある台湾珈琲推進企画からのご依頼があり、急遽台湾コーヒーを販売することになりました。
台湾珈琲推進企画は、台湾コーヒー普及のため2021年に政府主導で組織されました。その後、当店で3回ほど台湾コーヒーの限定販売をしています。
今回、台湾珈琲推進企画は「日本国際観光博覧会(Tourism Expo Japan 2025)」に出展し、そこで台湾嘉義県の方が来日され、当店にもいらっしゃることとなり販売することになりました。希少なコーヒーでほんの少しの販売でしたが、これからも台湾コーヒーの歴史を是非知っていただきたいと考えていますので、今後も単発で販売していきたいと思っています。
少し台湾コーヒーの歴史をご紹介します。
台湾は、日本統治時代の1895年(明治28年)から1945年(昭和20年)までの50年間のうち、商業的にコーヒー栽培が行われていた時代があります。1902年(明治35年)に始まり終戦間近までの約40年間続いています。最盛期には東アジアで最大規模のコーヒー産地となっていました。
大正天皇や昭和天皇の即位の際には、国産コーヒーとして献上されたという政府の記録も残っています。
終戦後、専門家がいなくなった農園のほとんどが放置されてしまいましたが、2000年ごろから台湾政府のバックアップにより再度コーヒーの栽培が盛んになり、現在は品質の高いコーヒーの産地のひとつとなりつつあります。
他のコーヒー生産国と比べ人件費が高く気軽に飲める価格ではありませんが、真面目で努力家の台湾人が丁寧に栽培したコーヒーは、世界の他の産地にはない魅力があります。
なにより120年前に日本が商業的に始めたコーヒー栽培が、台湾の人たちによって蘇り、私たち日本人が飲めるようになったことを歓迎したいと思い、ほんの僅かですが台湾コーヒー(阿里山産)の発売をしました。
昭和10年にまとめられた日本政府の記録によると、当時の日本のコーヒー輸入量は年々増えており、とても国産だけで賄うことはできなかったようです。そして、そのときの台湾産のコーヒーの割合は0.1%ほど。試験栽培の結果、台湾で栽培したほうがコストが安くなり、その割合を5割程度にまで拡大していきたいという記録が残っています。
ちょうど、同じ週に東京に出張した際、今回ご提供したコーヒーの農園主(許さん)も来日しており、お会いすることができました。

卓武山珈琲農場(阿里山)
・味わい:シルクのような滑らかな舌触り
・香り:シリアル、フラワリー、ウーロン茶
・農園名:卓武山珈琲農場
・所在地:嘉義県阿里山(阿里山山脈の最南)
・農園主:許定燁
・品種:ティピカ
・精選方法:ウォッシュド
・標高:1200m
・年間降雨量:3000-5000mm
・収穫期:12月~5月
今回のご訪問について、台湾でご紹介いただきました。
阿里山咖啡跨越 2000 公里飄香名古屋
投稿者プロフィール

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愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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